2019年6月3日にプロレスラーの青木篤志さんが首都高において側壁に衝突して死亡しました。一般の人よりも身体を鍛え、運動能力に優れていたはずの青木篤志さんが、なぜバイクで事故をしてしまったのか?どのようなバイクに乗っていたのか?
バイクに乗る方が、同じような事故にあわないために、同じバイク乗りの視点から、この事故を検証してみました。
青木篤志さんが乗っていたバイクの車種
バイク事故において、バイク乗りが一番気になるのが、事故を起こしたバイクの車種でしょう。事故の報道において、バイクの車種まで発表されてはいませんが、青木さんはバイク、赤いオフロードカーと共に写した写真をインスタグラムに掲載しています。

青木篤志さんとホンダCRF250
この写真からすると、具体的にはホンダCRF250のようですね。
これは、典型的なオフロードバイク。スペック表によれば、最高時速は130km程度と、それほどとてつもなくスピードが出るというものではありません。
ホイールベースも短く、車高も高く、ハンドルホークも立っているので、小回りが利く半面、高速走行では安定しないというデメリットもあります。
カーブの続く高速道路での単独事故となれば、おそらく何らかの原因でバランスを崩してしまったのであろうことが想像できます。
事故現場は事故が多い魔のカーブ
首都高都心環状線、通称C1の外回りを三宅坂JCTから竹橋JCT方面に向かっていた青木篤志さんは、東京都千代田区北の丸公園付近で事故にあいました。
具体的な事故現場は、トンネルの出口付近の二車線の右カーブ。追い越し禁止車線の場所ですね。
ここは、左右のカーブが連続していて、そのうえトンネルを出たり入ったりして、さらに出口や分岐などがあって、しかもとつぜん追い越し車線が現れたりと、首都高を走り慣れている人でも、うっかり間違った車線に入ってしまって焦る場所です。
そのため、過去にもバイクの横転、自動車の接触事故、トラックの横転事故など、多くの事故が頻繁に起こる場所です。
考えられる事故原因
青木篤志さんの直接の事故原因は高速道路の側壁に衝突したことですが、バイクや青木篤志さんに目立った外傷がなかったことから、なんらかの原因での単独事故ではなかったかと言われています。
重心の高いオフロードバイクでスピードを出して、カーブの多い場所を走っていたので、何らかの原因でバランスを崩したのであろうことは間違いないのでしょうが、では、なぜここで重心を崩してしまったのでしょう。
ここの場所は、トンネルを出たり入ったりで、暗くなったり明るくなったりする上に、左右のカーブが連続していて、さらにすぐ先に分岐があるため、交通の流れに合わせて走っていたら、間違った道に進んでしまうことに気づいて、慌てて車線変更をする、なんてパターンがあるところです。
その際、運良く周りに後続車などがいなければいいのですが、バックミラーなどで後ろの確認をしないで、車線を変更した時に、隣の車線の車とぶつかりそうになったりなんてことが、私もありました。
その際、慌ててハンドルを切り返すのですが、特に重心の高いオフロードバイクなどでは、特にバランスを崩しやすいことが容易に想像できます。
つまり、ここの事故現場では
- トンネルの出入りによる明暗の問題
- カーブ連続によるバランスの問題
- 分岐接近による心理的焦り
こうした要因によって、ついつい後続車や隣車線への注意が散漫になってしまうのです。
青木篤志さんも、そんな感じでバランスを崩したまま、側壁に衝突してしまったのだろうと考えられます。
まとめ
この首都高都心環状線の千代田トンネル付近で事故を起こさないためには、なによりも、スピードをあまり出さないだけでなく、車線を変えずに走ることです。
また、自分で気を付けていても、このポイントでは、間違った車線を走っていたことに気づいて、焦って車線変更する車もよくいますので、自分だけでなく、他の車に対しても気を配って運転をしましょう。
コメント